独立展を中心に活躍した洋画家、奥村龍彦(おくむら たつひこ)の回顧展を開催します。
奥村は1943年(昭和18) 京城 (現ソウル)に生まれ、終戦後、家族と共に岐阜県岐阜市に 移住します。中学の頃に出逢ったルーブル美術館の画集に強い興味を持ち、絵の勉強を始め岐阜県展への出品をきっかけに洋画家、北川五郎の指南をうけます。1968年(昭和 43) 北川五郎のすすめで独立展に出品し初入選。1990年から独立展に発表してきた「泥の夢」シリーズは大陸での体験の中から生まれ、独立賞をはじめ多くの賞を受賞し1997 年(平成9)独立協会会員に推挙されます。
自らの作品を宇宙と考えることで、想像と心象の中から生み出された形態を、創作意欲のまま表現に変えていく制作スタイルで、多くの人物画を描いていきます。
本展では代表作「泥の夢」シリーズを中心に12点あまりの油彩画を紹介し、その足跡を顕彰します。
略歴
1943年(昭和18年) 京城(現ソウル)に生まれる
1990年(平成2年) 第58回独立展高畠賞受賞(同92年)
1991年(平成3年) 第59回独立展安田火災美術財団奨励賞受賞
1993年(平成5年) 安田火災美術財団奨励賞展出品
1994年(平成6年) 第62回独立展独立賞受賞
1995年(平成7年) 文化庁現代美術選抜展出品、第63回独立展田近憲三賞受賞
1997年(平成9年) 独立美術協会会員に推挙
2017年(平成29年) 4月24日逝去 享年74歲